コロッケ・ルサンチマン

私はへそ曲がりなのでマスコミがここぞとばかり叩いていると反抗したくなる。
ミートホープの社長が言ってることがわからないでもない、と思ってるのは私だけではないはずだ。
そこには諦観にも似た奇妙な感情がある。
「ただ安ければいい」という消費者は思っている以上に多い。
これは認めざるを得ないだろう。
個人的体験から言っても、住んでいる地域が学生街だからかもしれないが、半額のシールが貼られる深夜の時間帯スーパーは賑わう。
定価なら売れないものであっても半額なら売れてしまうのだ。

半額になった途端に商品が売れていくということは、消費者は商品の定価が妥当だとは判断していないということだ。
しかしそれは価値判断であって「買わない」という行動を指すのではない。
結局は「買ってしまう」のである。
その思考過程は、半額なら買ってもいいかな、という程度のものである。
だがその思考過程は誰にも明かされない。
そのため「定価なら売れないけど半額なら売れる」という結果のみが残る。
ここから無限ループが始まる。

ある程度顧客を占有している場合。
消費者は安ければ買う。
「商品が余っても半額にして処理すればいい」
企業努力が無くなる。

競争地域（業界）の場合。
安さのみを武器にした場合、競争力は値段のみ。
同業他社の存在。
生産者は安くせざるを得ない。
より安くするためどこかにしわ寄せが。

ミートホープ社長の言っていることは分からなくはない。
だが受け入れるべき論理ではない。
消費者を貶めて自分を正当化しているだけに過ぎないからだ。

でも豚肉と牛肉の違いが分からないってなぁ…。
告発しても放置されるってなぁ…。
まあ要するにみんなダメダメだ、ってことだろ。

マスコミもなぁ、痛いところをつかれたからって一方的に責任を押し付けて
袋叩きにしたって消費者が賢くなるわけでもないんだよね。

書いてたら腹が減ってきた。
半額セールに行ってくるか。

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