抽象的に
国境の長いトンネルを抜けると、雪国であった。
まだ雪残ってるよ…。
雪景色、というより銀世界に近いよ…。
ふと見上げると空がある。
雪、山、緑、月がある。
空気があり、深呼吸する。
水をそそぎ、それを飲む。
体に染み入る寒さ。
地元だ。
東京から帰りがてら、地元に寄った。
忘れていた自動車免許の更新のために。
kiminobuさんが言っていたように、講習ビデオ悲惨。
90年代初頭っぽい時代設定、画像の悪さ、キャスト、細かいカメラワーク、
すべてが巧み。
事故を起こした当事者しか体験できないストーリー。
事故を起こしていない人には未体験ゾーン。
世にも奇妙な物語、的なリアリティ。
凝縮された、無駄のない内容。
普段見慣れたCMとも映画とも違った観覧姿勢。
なぜか見入る。
人間の集中持続力にあわせた絶妙な上映時間の長さ。
「長くても30分だろう」から発生する独特のテンションか。
時間、意識、行動、それぞれはそれぞれに影響し、規定する。
定められた時間は可能な行動を制限し、
行動は考える時間を奪う。
だが、そこに完全な姿も善悪もない。
それこそ Time Place Occasion +Style によって異なる。
人それぞれ。
30分なら30分の。
1時間なら1時間の。
1日なら1日の過ごし方があるだろう。
80年という時間。
まだ60年あるのか、あと60年しかないのか。
できること、できないこと。
時間があればできること、やれなくはないこと、やろうと思えばできること。
意識によって時間感覚ってだいぶ違う。