人間だもの
中野へ遊びにいく。
一般に言われるオタクのイメージが強かったがそうでもない。
マニア・フリークの意味のほうが近いか。
さすがにキン肉マン消しゴム（ジェロニモ）が五万だったのには驚いたが。
ブロードウェイビル内にて初めて素食を食べる。
「素食」
肉無し野菜だけ。
精進料理。
ただし、ニラやニンニクといった体に悪いといわれる野菜は除く。
精進料理にもカツはある。
材料は椎茸の茎らしい。
告知されなければ肉でないとわからないかもしれない。
坊さんといっても、出家する前は普通の人だったわけで。
肉に対する未練があるからこういう料理があるんだろう。
肉が食べたいなら食べればいい。と思ってしまうが。
自ら足枷をはめることで、より大きな覚悟ができるのか。
悟りを開いた人の教えなら、何らかの意味があるんだろう。
一般人でも、遠くない未来、肉体が機械になり代わったとして人は味覚などの感覚を捨てることができるだろうか。
どんなにボディが大きな力を発揮できるようになろうと、生きることに支障ないことになろうと、肉体感覚の再現をするんじゃないだろうか。
食事が必要なくなっても、嗜好という形でその習慣を維持。
車輪によって高速移動が可能になっても、二足による走行および跳躍を再現。
関節の可動域に制限がなくなっても、腹側と背中側を区別、360度の回転を避ける。
イスラム教の人は礼拝ポーズを再現し、東洋人なら箸を持つことを再現するだろう。
あくまで予想だが。
人形やアシモはこの限りではない。
だが肉体をもって生まれてくる人間は、そう簡単に己の肉体を捨てきれないんじゃないか。
人間が人間たらんとすることは本能なんだろうね。
人間の定義はわからんけど。
