パンはうめぇよ
人との食事は気を遣う。
食べる時と、喋る時との折り合い。
食べる姿が醜く映ってやしないだろうか。
きれいな食べ方をしなくては。
いちいち考えなくていいんだろうけど。
正面きっての食事は苦手だ。
普段きれいに食べる人でも、一人のときの食事姿は自分を含め、凄惨だと思う。
気にする目がないために、動物的になる。
動物も人間も「食べる」行為は一緒なのに、意味が違う気がする。
生きるための、というよりはコミュニケーション手段に近いか。
西洋には主食という概念がないらしい。
パンがご飯的なポジショニングのように扱われているが、
パンはあくまでメインディッシュをおいしく食べるためにあるみたい。
昔の日本は、朝と晩に食べて昼は「中食（ちゅうじき）」といわれる軽い食事で済ませていたようだ。
「Dinner」という概念が持ち込まれたりして、混乱したか。
いまでは「中食（なかしょく）」なんてジャンルもあるみたいだし。
http://www.komenet.or.jp/database/culture/culture05/culture05-2.html
http://www.genkiyohou.com/keyword/shogai_2_1b.html
「食事」って当たり前に組み込まれているけど、本当のところ、どれだけ必要か。
こんな時間だから食べなきゃ、とか。
パンだけで大丈夫？、とか。
食べなきゃ死ぬ、っていう強迫観念は薄いはずなんだが。
もはや食べることは娯楽ってことか。
食事は１日３回、朝昼晩。
六時間に一回の計算。
年に１０９５回。
人生八十年として、８７６００回。
料理って何種類あるんだろ。
朝食べないから損してるな。
死ぬまでに全種類食べきれるのかな。
